今年は創部51周年目、昨年50周年を記念しOB会では数々の記念行事を開催実施いたしました。本年より創部100周年に向け、より積極的な活動を現役、OB会あわせ行っていきたいと考えております。
現在のOB会は金沢会長と役員8名のもと会員250名体制で運営、各種イベントの開催を行っております。
その詳細を以下紹介いたします。
OB会では約10年前より山小屋としての拠点を求め兵庫県各地を探索しました、その結果、朝来市生野町黒川の元林間学校宿舎が、利用されずにあることから、ここを借り受け、OB会山の家『白鷺小舎』とし活動の拠点としております。ここは現役も使用でき、特に春のBOXではOB会員、現役及び新入部員が一同に会し、親交を深める場と成っています。
本年8月、会報第7号をOB会員全員に送付いたしました。
会報は年1回発行し過去1年間のOB会および現役の活動状況、会費の使用結果、そのほか会員の旅行、登山、近況報告、エッセイ等を会長を中心にした、随時集まる編集委員によってまとめ、印刷、発送処理まで行っており、会報を発行することにより、OB会員の動性が伺え、会員同士の連携も深くなったと思います。
この会報発行費用のため会費を徴収しており、まだ納付率は少ないですが、運営資金および現役の装備充実等に役立てております。
拠点がある生野町黒川地区は若者がほとんどいなく、特に小、中、高校生が居らず今では通学のためのバスも運休となり、小学校も廃校され、限界集落化が急速に進んでおり、経済活動も沈滞傾向が見られます。
ここで何とか若者を呼び込む策はないものかと検討した結果、この地区に沢山残されている未開発の、すばらしい自然環境を楽しんでいただける、トレッキングルートの開発を、ささやかな活動ですがはじめることとしました。
黒川地区本村にある黒川温泉をルートの基点着点とすることを主眼とし、コ−スを地図上で選定し、探索活動を開始しました。しかし周辺の住民の方々に不審がられ、あるときはマッタケ泥棒と間違われることもあり、生野町役場、林業組合、地域の区長さんなどにまず活動の主旨を説明し、ご理解を得る活動から始めました。当初不審がられた我々の活動も、いまではご理解をいただけ周知のこととなり、活動中見知らぬ人と顔を会わせると、今日はどこへ登ってきたの?山ビルにやられたか?など話しかけられるようになりました。
しかし、ルート開設には大変な苦労をしました。まず地図の上と現地とでは感覚的に大きく相違するため、出発点と到着点をなかなか結ぶことが出来ず、思わぬところに到達したり、ひどいときには出発点に戻ってしまったこともあり、出発点到着点双方から何回もアタックし、ようやくルートを完結することが出来ました。
やっとの思いで完結したトレッキングルートも、放置するとススキ、ササ、ブッシュが生え、もとの草ぼうぼうでルートが判らなくなってしまうことから、時々保守、点検が必要となり、鎌を持って定期的な草刈、暴風雨の後には倒木の除去のため、チエンソーを担ぎ上げることもしばしばです。
開通完成し安定してきたルートには、出発点と終着点また、途中分岐点に道標を設置しております。道標の表示が簡単に消えたり、はげたり、読みにくくなるのを避けるために、表示は全て板を彫刻刀で掘り込み、塗料を充填しています。保守点検時実際にルートを歩いてみて、迷いやすい地点などには、新しい道標の追加、記載内容の変更、設置位置の移動等を随時実施しております。
黒川温泉周辺の三国岳、槍が峰、直谷の頭、青倉山、等を含む6つのトレッキングルートが完成しております。
白鷺小舎の西300メートルのところにある直谷渓谷入り口から直谷の頭、広場を経て黒川温泉にいたる
黒川温泉近くのログハウス別荘地から広場を通り、尾根筋に沿い、途中林道を横断し青倉峠を経て青倉山、青倉神社にいたる
黒川温泉より約2km南東の大外より、林道を経て尾根筋を南東に三国岳へ、山頂より三国峠をへて長野にいたる
白鷺小舎東500m 簾野から市川の支流の渓谷添いに遡り、終端の壁を登りきると、生野町と神埼町の境界尾根筋に出る、壁のてまえでひきかえせば半日コース
簾野から渓谷を少し入ったところにある神社の先を左に入り、ヒノキ林の中を登り、最後にきつい階段を登れば渓谷コースと合流、渓谷コースに回ると、1周1日コースも可
林間、渓谷コースの合流点から尾根筋を経て「帰去来」の碑のある林道を横切り尾根伝いに東へ、3つ目のピークを越えたところが槍が峰。ここから東北方向に梅が畑峠、三国峠を経て三国岳へ、また南東方向に千が峰への縦走コースがある。
白鷺小舎から約2km北東に元黒川小学校廃校を利用したにオオサンショウウオ調査研究施設NPO法人『日本ハンザキ研究所』があり、ここの活動団体会員として参加し、法人の活動を援助する活動を行っています。
昨年は研究所主催「ハンザキのすむ源流を極める」を主旨に市川流域の2回のハイキングが行なわれ、我々の開拓した『直谷・黒川コース』及び『大外・三国岳コース』のガイドを行いました。参加者は生野町、夜久野町、神戸市などからの参加があり、コースのすばらしさを堪能していただきました。
本年は11月中旬に3回目が開催されます。
白鷺小舎の前の市川河川敷にある栗林の下で新緑と抹茶を楽しむ会を行い、ワンゲルOB 、現役茶道部とその師匠、黒川町民の皆さん達により、各自のお手前を新緑とともに大いに楽しんでいただきました。
孟宗竹を半裁した竹樋を直谷黒川トレッキングコース途中の木陰まで担ぎ上げ、渓谷の水を利用し、そうめんを流し、全員交代で流し役、食べ役に別れ、竜野名産の「そうめん」を渓流の涼風とともに楽しみました。参加はワンゲルOBのみ。
この地域で盛んに養殖されているアマゴの活用し、燻製調理品としての普及になればと昨年11月にアマゴ、ベーコンの燻製作業を実演しつつ、その方法を伝える教室を開きました。燻製容器の製作方法、燻煙材の種類と使用法、燻製素材料の下処理、燻製方法等を実技等を含め、1日のコースとして実施しました。参加されたのは生野町の主婦、工大OB夫妻、ワンゲルOB、 黒川地区の方等々で、出来上がった燻製品は各自お持ち帰りいただき、ご賞味いただきました。今年は昨年参加者の作品の品評会をかね、新たな素材の燻製に取り組みたいと思います。
たとえば鹿肉、鶏肉、など、10月開催予定。
以前は白鷺小舎でささやかなOB総会を開催しておりましたが、一昨年より書写キャンパスで現役部員の参加を含め開催し、その後、白鷺小舎で泊り込みの懇親会を行うようになりなした。
昨年の50周年記念総会ではハンザキ研究所所長 栃本理事長に講演をお願いし、参加者も格段に増えました。今後総会は前年に準じ、講師には三宅先生にお願いいたしました。また白鷺小舎での懇親会もより充実したものとすべく計画していきます。
50周年には毎月1回以上のイベント開催を続けましたが、本年からはOB会員の自らの企画によるイベントの開催に期待をしておりますが、いまひとつの感があり、会員への啓蒙活動を行い、白鷺小舎の活用と黒川地区の活性化を果たして行きたいと考えております。
現状では、現役とOB 会員と一緒に活動する機会は、春のBOX、秋のOB総会、のみですが、今後合同で種々のイベント開催のための連携を深め、調整、実行していきます。
以 上