講演「生野銀山の歴史とその鉱脈の広がり」
三菱金属鉱業OB・姫宮神社宮司 山田先生
採掘可能な「鉱量」とは、経済的に合うか合わないかで決まるそうです。
鉱石を1トン掘り出すのに4万円かかるとすれば、
金であれば15〜20グラム/トン、
銀なら425グラム/トン、
銅なら1.35%は鉱石中に含まれていないと採算が取れない、
とのことです。
また逆に、現状そのくらいの量で4万円前後になるそうです。
金がグラム4,000円とすると大体10グラムで4万円、
銀も銅もほぼ同様です。
また銀は、鉛や銅の鉱石と一緒に出る訳ですが、
比率的に鉛や銅の、不純物とも言える比率でしか出ないため、
本来は精錬が必須となります。
しかし精錬法(灰吹法)が伝わったのは天文2年(1533年)なので、
それまでは生野銀山では純銀を掘っていたのではないか、ということです。
銀の採掘については、
・純銀を掘っていた時代
・鉱石を輸出する時代
・灰吹法で自前で精錬する時代
の3つの時代に分けて考える必要があるようです。
皆様、お疲れ様でした。