(以下長いです。お暇であればどうぞ。)
さて、飛行機の超オーバーブッキングやキャンセルにもめげず、ネパールから帰ってきました。
ネパールでは、カトマンズ、ポカラ、そしてアンナプルナ山麓をウロウロしてましたが、トレッキング中に見た、アンナプルナ、ダウラギリなどの8000m級の山々は高さ、山容などいずれも日本の山とはスケールが違い、迫力と威厳に圧倒されるばかりでした。古代の人が神々が住む山と信じたのもうなづけます。天気はいつも快晴で、朝と夕方はいつもヒマラヤの山々を見ることができました。
トレッキングの起点はポカラという、カトマンズから飛行機で30分ほどの町で、標高にして500mです。そこから車で1000mまで上がり、そこからは徒歩で一日でいっきに約3000mのGhorepaniまで登ったので、さすがにきつかったです。道は地元の人の交易路になっており、整備されていて歩きやすかったです。ときおり通るロバの隊商がほのぼのしていてよかったです。山ではロッジに泊まり歩いていたのですが、部屋には暖房も布団も無く、着込んで寝袋に入って寝てましたが、さすがに寒かったです。Ghorepaniで泊まった時は朝起きたら水筒の水が凍ってました。。。
次の日Ghorepani から30分ほど登ったPoonHillでは、日の出を見たのですが、暗闇から朝日に染まっていくダウラギリやアンナプルナI、サウスがよかったです。が、日本人のおばちゃんトレッカーの大きな笑い声にその感動も長くは続かなかったです。。。
その日はGhorepaniから左手にアンナプルナサウスを見ながら、標高約2000mのGandrukまで下りました。Gandrukまで下ると、黄色い菜の花が咲いていて、その向こうに白いマチャプチャレが見えて、菜の花と雪という取り合わせが、おもしろかったです。この夜見た、藍色にの空をバックに月光で青白く輝くマチャプチャレとアンナプルナサウスが、この旅の中で見たヒマラヤの山々で一番感動しましたね。
次の日に戻ってきたポカラの町は、欧米のリゾートのような造られた美しさはなく、素朴でそれほど観光地化されておらず、とても落ち着きました。標高が500mであるため日中は温暖で日本の春のような気候でした。特筆すべきは町から雪をかぶったヒマラヤの山々を間近に一望できることです!実際カトマンズからは遠すぎてほとんどヒマラヤの山は見えませんし、その前に世界屈指の大気汚染都市であるため、いつも空にはもやがかかってます。汚い話ですが、町を歩いた後鼻をかむとほんとうに真っ黒でした。。。
夕焼けに染まるマチャプチャレ
ポカラでは空気はきれいで、またペワ湖という広いダム湖があるのですが、貸ボートの上でおだやかな風に揺られ、鳥のさえずりを聞きながら雪をかぶったヒマラヤの山々を眺めていると、言葉に言い表せないほどの至福を感じました。。。もう一度行きたくなった町の一つです!!
鳥のほうは、67種出ました。印象に残ったのは、きれい系が多く、特にLong-tailedMinivet(オナガベニサンショウクイ)やIndianRoller(インドブッポウソウ)の飛んだときの美しさには感動しました。また、アンナプルナサウスをバック飛ぶHimalayan
Griffon(ヒマラヤハゲワシ)はめちゃかっこよかったですし、Black-throatedTit(ズアカエナガ)はおやじ顔でおもしろかったです。ただSunbirdを一つも見られなかったことが残念です。
トレッキング中は一日の行程が長いのと、ガイドと一緒だったためゆっくりと鳥を探すことができませんでした。それと、道のいたるところにロバ糞が、町中には牛糞と人糞が落ちており、鳥を探しつつ下もよく見ていないと、えらいことになるので、あまり集中できませんでした(笑)。 特にできたてを踏んでしまうと一日ブルーになりそうなので(笑)。
食事は、ほとんど毎日ダルバートといわれる、ご飯、豆スープ、漬け物がセットになった定食を食べてました。200円でおかわり自由なため、ついつい食べ過ぎてしまいました(笑)。ネパール人と同じように手で食べるとスプーンを使うよりおいしく感じましたね。あとは、カレーやモモ(チベットの餃子)、トゥクパ(チベットのうどん)などを食べてましたが、いずれもおいしかったです。下痢することもありませんでした。
アルコールはビールをよく飲んでました。ツボルグ、サンミゲール、カールスバーグの3つの銘柄がありましたが、いずれも中瓶一本200円ほどし、現地の物価からすれば高かったです。味は、、、やっぱり日本のビールが一番ですね。それ以外に、ロキシーとよばれる、ヒエやアワを混ぜたものを発酵させ蒸留した、焼酎を飲みました。雑穀独特の臭いがあり、小鳥の餌の味がして最初は抵抗あったのですが、慣れるとぐいぐいいけました。まぁ、いつも酔っぱらってくると味なんてわからなくなるんですがね(笑)。その時はたまたま知り合ったネパール人の家におじゃまして飲ませてもらったんですが、ネパールでは各家で作っているそうで、家ごとに味が違うそうです。
朝焼けのダウラギリを背に
ところで、ネパールではツーリストは少なく、ホテルやレストランはがらがらで、この年末年始の入国者は去年の同時期の半分との話もききました。もちろんN.Y.のテロの影響もありますが、ネパール国内でのマオイストと呼ばれる毛沢東主義を標榜するテロリストグループによる、12月の連続爆弾テロによる影響が大きいようです。いまだに軍と警察のテロリスト掃討作戦が続いており、さらにカトマンズでの南アジア首脳会議開催と重なり、町は厳戒態勢でした。空港では飛行機に乗るまでセキュリティーチェックが何回もあり、その度に鞄を開け、ボディーチェックをされました。町ではいたるところで兵士が自動小銃を構えて立っており、夜8時を過ぎると店はほとんどシャッターを降ろし、車や人はまばらで、ひっそりしてました。たまたま8時過ぎまで飲んだ後、人と別れて一人で20分ほどホテルまで歩いた時は、町は真っ暗で人がほとんどおらず、車も時折通り過ぎるだけで、ほんと怖かったです。暗闇で自動小銃を構えている兵士はめちゃくちゃ迫力ありました。。。昼間でも町中で双眼鏡を覗くのは少し勇気がいったです(笑)
ただ、ネパールはベトナムのホーチミンやタイのバンコクに比べれば、ほとんど危険を感じることはなく、人々も親切で優しかったです。客引きも少ないし、ひつこくなく、今回の体験からいえば安全な国に入るのではと感じました。
ここまで読んで頂いた方お疲れさまでした。また感想など頂ければ幸いです。それでは、また。